小宮やすゆう オフィシャルサイト やすゆう君の音楽ルーツ vol.13 アイリッシュミュージック

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Column

やすゆうくんの音楽ルーツ vol.13 アイリッシュミュージック

vol.13 アイリッシュミュージック(2016.1.16)

さて アイリッシュミュージックを紹介するにあたり第一回目はポーグスのFairly tale of New Yorkに決定。
歌うはShane MacGowan とKirsty MacColl。何故アイリッシュなのにニューヨーク?と思われた方いらしゃるでしょうね。ちょっと歴史を振り返って見ましょう。イングランドの圧政につくづく悲惨と悲劇がアイルランドを襲いました。アメリカに黒人奴隷の時代があったことは皆さんご存知の通り、しかし白人のアイルランド人も奴隷として売られていたことは案外知られていないでしょう。棺桶船coffin shipに乗せられ子供女性を含め多くのアイリッシュが売られていったのです。1845年から三年続いたジャガイモ飢饉、じゃがいもの胴枯れ病で人口が半減する程の餓死者が出てもイングランドは小麦の収穫ほとんどを取り上げ見て見ぬふり。生存の夢をかけ多くのアイリッシュが新天地を求めアメリカを目指しました。これは20世紀前半まで続きます。ニューヨークの警察官の先祖はアイリッシュが多いのです。
 
1987年11月ポーグスはクリスマスソングを発表します。
Fairlytale of New York
ニューヨークで若いアイリッシュの男女が恋に落ちそして月日がたち老いた夫婦は罵り合いが始まる。典型的なアイリッシュのストーリー、ベストセラーFrank McCourtのアンジェラの灰と同じ設定です。こんな悲惨な小説がなんで売れるんでしょうね。アラン パーカーで映画化されていますので興味があればみてください。もしアイリッシュの人達に宗教カトリックと歌が無ければこんな悲惨な歴史は耐えられなかったのではないでしょうか。
 
さてもうひとりの歌姫Kirsty MacCollは有名なDirty Old Townの作者Ewan MacCollの娘さん。United FCの応援歌でもあります。旦那はSteve Lillywhite。
最初のデモの段階ではポーグスのベーシスト ケイト オーリアダンに歌わせる予定だったらしいのですが美人の彼女はエルビス コステロと結婚し脱退。そこでたまたまスティーブリリホワイトがプロデューサーだった関係で居合わせたKirstyに歌わせることになったらしいです。この組み合わせはこの曲を仕上げるにはベストフィット。ピアノのイントロはJames Fearnley素晴らしい、マンドリンはスティーライスパンのTerry Woodsこれも素晴らしい。歌詞に出て来るRare Old Mountain DewとGalway Bayはどちらも有名なアイリッシュ民謡 NYPD Choirはニューヨーク警察合唱団のことであります。
 
PV冒頭の警察官役はマットディロンです。Shane MacGowanの型破りパンクアイリッシュと切ないメロディーがアイリッシュの人達に遠い記憶と郷愁を誘うこんなにもアイリッシュらしい曲を今一度ご堪能ください。歌姫Kirstyは1980年メキシコのリゾート地で子供を助けようとしてボートに強打され亡くなっていました。この曲はいろんなアーティストがカバーしていますがShaneとKirsty以上の出来はありません。ところでPoguesの由来はゲール語のpogue mahone英語でゆうところのKissMyAssとのこと。
今日はこの辺で。